◆多くの会社で事務簡素化のために、「定額残業制度」(固定残業代)というものが
導入されることがありますが、この制度は法律的に問題ないのでしょうか?
<まず、定額残業制度(固定残業代)とは何でしょうか?> ・定額残業制度とは、主に、実際の時間外労働の多少にかかわらず、 毎月一定額を「定額残業手当(毎月固定の残業代)」として固定的に支給する制度のことをいいます。 (残業代の上限打切り額を定める場合もありますが、今回は割愛させていただきます。)
<この制度は、法的に問題はないのでしょうか?> ・定額残業制度は、制度自体が法的に定義されているわけではございません。 したがって制度自体に法的な問題はありません。 あくまで事務簡素化のために多くの会社で導入されているものです。
<そもそも残業代は、労働基準法上、どのようなルールになっているのでしょうか?> ・労働基準法では、割増賃金(残業代など)の計算は、 実際に労働した時間に応じて、支払うべきことを義務付けております。
<固定残業制度のポイント> ・実際に残業した時間が、定額残業手当に含まれている残業時間より少ない場合、 会社は、追加の残業代を支払う必要はありません。 (簡単に言うと、十分に残業代が払われている場合は追加残業代は不要、ということです。)
・逆に、実際に残業した時間が、定額残業手当に含まれている残業時間より多い場合は、 会社は、その足りない残業代分(差額)を支払わなければなりません。 (簡単に言うと、固定で払われている残業分よりも多く残業した場合は、払い足りない残業代を 追加で支払わなければならない、ということです。)
<定額残業制度を導入する場合の注意点> ・定額残業制度を導入する場合は、
の3点を満たすことが必要とされております。 |
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